【2024年5月30日更新】情報を更新するとともに、より記事の内容を理解しやすいように図解を追加しました。
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こんにちは、編集長のカワウソです!
「自社のホームぺージを検索結果で上位表示させるためには、SEOライティングが重要って聞いたけど、普通に記事を書くのと何が違うの?」と疑問を感じていませんか?
そこで今回は、SEOライティングの基礎や手順を徹底解説します。
カワウソ
この記事は次のような人におすすめ!
- ホームページに集客したい人
- SEOライティングが何か知りたい人
- SEOライティングのコツを知りたい人
この記事を読めば、SEOライティングの本質をとらえることが可能です。
記事の後半では、SEOライティングの経験者である私カワウソのノウハウも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
なお、「そもそもSEOって何?」という方は、先に以下の記事をご覧いただくとスムーズです。
それではどうぞ!
SEOライティングとは
SEOライティングとは、検索結果で自社のホームページを上位表示するための文章術であり、その本質は「ユーザーにとって有益なコンテンツ(情報)」を届けることです。
Googleは、ユーザーにとって有益なコンテンツを評価します。
これは、SEOの公式情報である「Google 検索セントラル」に明記されている内容です。
Google の自動ランキング システムは、検索エンジンでのランキングを上げることではなく、ユーザーにメリットをもたらすことを主な目的として作成された、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に掲載できるように設計されています。
(引用:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」)
検索結果での存在感を高めるには、魅力的で役立つコンテンツを作成することが、このガイドで説明している他のどの方法よりも有効であると考えられます。
(引用:Google 検索セントラル「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」)
このユーザーファースト(顧客満足度を優先する考え方)は、Googleの社としての基本指針からもうかがえます。
Google は、当初からユーザーの利便性を第一に考えてきました。新しいウェブブラウザを開発するときも、ホームページの外観に手を加えるときも、Google 内部の目標や収益ではなく、ユーザーを最も重視してきました。
(引用:Google が掲げる 10 の事実「ウェブ上の民主主義は機能する。」)
そのため、SEOないしは集客目的であったとしても、検索エンジンではなく、ユーザーを第一に考えた記事を書くようにしましょう。
ユーザーにとって有益な記事を書くときのポイント
ユーザーにとって有益な記事を書くときの参考になるのが、Googleが用意したコンテンツ自己評価用のぺージです(参考:Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」)。
このページには、コンテンツを自己評価するための質問がいくつか用意されています。
今回はそのなかで、とくに「ライティング(記事を書くこと)」に関りが深いものを抜粋しました。
なお、これらすべてを満たす必要はありません。
とはいえ、ユーザーを第一に考えたコンテンツを作るうえで、参考になるものが多いので、一度は目を通しておきましょう。
独自の情報を提供する
記事には、自社独自の情報を記載しましょう。
たとえば、「自社の研究データ」「アンケートの調査結果」などです。
コンテンツは、独自の情報、レポート、研究または分析の結果を提示しているものですか。
(引用:Google 検索セントラル「コンテンツと品質に関する質問」)。
インターネット上の情報を寄せ集めただけの記事では、ユーザーが価値を見出せません。
検索ユーザーのなかには、すでにさまざまな情報を取得している人もいるでしょう。
「この情報は知っているから、他の記事を探そう」と判断されれば、ユーザーに価値を提供できていません。
独自の情報を提供すれば、そのようなユーザーに対しても、新しい気付き(価値)を与えることが可能です。
なお、近年では、ChatGPTなどのAIツールも普及し、誰でも簡単に記事が作れるようになりました。
とはいえ、AIが作った文章をそのまま掲載するだけなら、他社でもできてしまいますよね。
独自の情報を提供して、他社の記事と差別化を図れるようにしましょう。
実質的もしくは包括的な内容にする
記事の内容は、実質的(要点を押さえた)もしくは、包括的(全体を網羅した)なものにしましょう。
コンテンツには、特定のトピックに対して実質的な内容を伴う詳細または包括的な説明が記載されていますか。
(引用:Google 検索セントラル「コンテンツと品質に関する質問」)。
ユーザーは自分が抱えている悩みを解決するために、検索して記事を読みます。
ただ、内容が核心を突いていなかったり、情報が不足していたりすると、ユーザーは自分の悩みを解決できないですよね。
実質的もしくは、包括的な記事を用意すれば、ユーザーの悩みを解決できる可能性が高まります。
実際の事例を見てみましょう。
キーワード「ワードプレス ホームページ 作成」の検索結果をご覧ください。
当メディアの記事が二つ上位に表示されています(2024年5月20日時点)。
一つ目の記事は、WordPress(ワードプレス)とは何かといった基礎知識から、ホームページ作成のおおまかな手順、そして開設後にやるべきことなどを含めた「包括的な内容」になっています。
二つ目の記事は、WordPressでホームページを作る手順について、一つずつキャプチャーを添えて詳しく解説した「実質的な内容」です。手順どおりに進めれば、実際にトップページが完成します。
逆説的に言えば、検索結果の上位に表示されているこの二つの記事は、「ワードプレス ホームページ 作成」と検索したユーザーの悩みに対して、応えられている可能性が高いと言えるでしょう。
カワウソ
実際にこの記事を見て、弊社の『エックスサーバー』をお申込みいただくお客様も多いですよ!
このように、キーワードから読み取れる「ユーザーの悩み」に対して、包括的もしくは実質的なアンサーを用意することをおすすめします。
包括的な内容を用意するといっても、一記事のなかの情報をすべて詳細に書く必要はありません。詳細な情報は別途「専門記事」を作って、関連記事としてリンクさせましょう。
信頼性の高い情報を提供する
信頼性の高い情報を提供しましょう。
コンテンツは、明確な情報源、掲載されている専門知識の証左、著者またはコンテンツを公開しているサイトの背景情報(例: 著者のページへのリンク、サイトの概要ページ)を示すなど、掲載内容が信頼性の高いものであることを示すための情報を提供していますか。
(引用:Google 検索セントラル「専門性に関する質問」)
記事の内容が信頼できるものでなければ、ユーザーが参考にすべきか迷ってしまいます。
逆に考えると、信頼できる情報であれば、ユーザーは参考にしてくれるはずです。
ここでは、カメラの買い替えを検討しているユーザーを例に考えてみましょう。
このユーザーは、候補のカメラを手っとり早く探すために、各メーカーの製品を比較して紹介している記事を閲覧しています。
次のうち、どちらの記事を参考にするでしょうか。
- カメラのスペックが書かれているだけの記事
- カメラのスペックの近くに、参考元として各メーカーのHPへのリンクがある記事
おそらく、「2」の、「カメラのスペックの近くに、参考元として各メーカーのHPへのリンクがある記事」ですよね。
「1」の記事の場合、カメラのスペックが書かれていても、その情報が正しいかどうか判断がつきません。
一方、「2」の記事の場合、各メーカーのHPの情報を調べたうえで書いてあることがうかがえます。もし、ユーザーが不安を覚えても、リンクをクリックすれば、自分の目で情報の正確性を判断できるでしょう。
つまり、信頼を獲得するためには、「根拠」を提示する必要があるのです。
カワウソ
この記事もGoogleの見解を根拠として解説しています。
経験したことを書く
基本的に、自ら経験した内容をもとに記事を書きましょう。
コンテンツは、実体験や深い知識(たとえば、実際に商品やサービスを使用したり、ある場所を訪れたりした経験に基づく特別な知識)を明確に示していますか。
(引用:Google 検索セントラル「ユーザーを第一に考えたコンテンツに焦点を当てる」)
経験していないにも関わらず記事を書いてしまうと、実際に起こり得る状況が予想できず、本来届けるべき情報が抜け落ちてしまうかもしれません。
その結果、いざユーザーが体験したときに、困ってしまうおそれがあるのです。
もちろん、経験者が書いた記事のほうが信頼されやすいというのもあります。
たとえば、以下の記事は、私が前職でWeb制作会社に依頼した経験をもとに、これからホームぺージを作る方が外注先選びで困らないようにするために書きました。
カワウソ
受注側ではなく、発注側の経験談として書いてるので、これからホームぺージをWeb制作会社に依頼しようと考えている方にとっては、参考にしていただける内容も多いと思います。
2024年5月20日時点、「Web制作会社 選び方」のキーワードで検索結果の上位に表示されています。
なお、近年のGoogleは、この「経験(Experience)」を重要視しており、検索品質評価者向けのガイドラインにも追加しました。
「E-A-T」という言葉が耳慣れてきたクリエイターの方は多いのではないでしょうか。これは、Google の検索ランキング システムが有益で的確な情報を提供しているか評価する際に使用されるコンセプトで、一般の人が、表示された検索結果で E-A-T(専門性、権威性、信頼性)が示されていると感じるかどうかを評価します。
このたび、検索結果の評価を改善するために、E-A-T に E(経験)を追加しました。つまり、実際に製品を使用している、実際にその場所を訪問している、誰かが経験したことを伝えているなど、コンテンツにある程度の経験が織り込まれているかどうかも評価されます。状況によっては、そのトピックに関連して実体験をもつ人が作成したコンテンツが最も高く評価される場合もあります。
(引用:Google 検索セントラル「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」)
E-E-A-Tの内訳 | 概要 |
Expertise(専門性) | 専門的な情報が書かれているか |
Authoritativeness(権威性) | 第三者からの評価は高いか |
Trustworthiness(信頼性) | 情報の提供者は信頼できるか |
Experience(経験) | 経験談で述べているのか |
E-E-A-Tは直接ランキングに影響しないものの、コンテンツの質を評価するための指標でもあるので、参考にすることをおすすめします。
事実誤認がないようにする
記事は事実誤認がないようにしましょう。
コンテンツに明らかな事実誤認はありませんか。
(引用:Google 検索セントラル「専門性に関する質問」)
事実を不当に誇張した表現により、ユーザーに誤認を与えてしまうと、記事の信頼性が下がってしまいます。
そのため、事実が伝わる表現に徹することが重要です。
たとえば、以下のような「断定表現」や「最上級表現」を用いるときは注意してください。
内容によっては、ユーザーに誤認を与えてしまうおそれがあります。
- 最も
- 絶対
- 必ず
- 確実
- 一番
これらの表現を用いるときは、「根拠」を提示することをおすすめします。
タイトルや見出しは内容を要約したものにする
タイトルや見出しは、記事の内容を要約したものにしましょう。
メインの見出しやページタイトルは、内容を要約して説明する有用なものですか。
(引用:Google 検索セントラル「コンテンツと品質に関する質問」)。
ユーザーはタイトルや見出しから、「自分の知りたい情報があるかどうか」を判断します。
もし、ユーザーがタイトルや見出しから内容をイメージできなければ、そもそも記事を読んでもらえないかもしれません。
そのため、タイトルや見出しが「本文の要点を捉えているかどうか」をチェックすることが重要です。
記事の内容は文章を書いていくうちに、多少なりとも変わってしまうことがあります。
最初に作ったタイトルや見出しは、あくまでも仮として、見直す癖を付けましょう。
カワウソ
自分で書いた記事を要約したり、タイトルや見出しの候補をだしたりするのに、ChatGPTなどのAIツールを活用するのは、おすすめです。自分にはない発想を得られる可能性があります。
文字数にはこだわりすぎない
文字数にはこだわりすぎないようにしましょう。
Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。
(引用:Google 検索セントラル「検索エンジンを第一に考えたコンテンツ作成を回避する」)
文字数が足りないと思って不要なコンテンツを追加するのは、ユーザーファーストとは言えません。
文字数ではなく、内容としてユーザーに価値を与えられる記事を書きましょう。
文字数については、GoogleのJohn Mueller氏も以下のように述べています。
私は記事の長さにはあまり注目せず、実際にユーザーにとって有益で説得力のある内容を提供しているかどうかを確認したいと考えています。
(引用:Google Search Central「English Google Webmaster Central office-hours hangout」)
誤字脱字がないか見直す
記事を書いたあとは、誤字脱字がないか見直しましょう。
コンテンツに誤字やスタイルに関する問題はありませんか。
(引用:Google 検索セントラル「コンテンツと品質に関する質問」)。
誤字脱字があると、ユーザーに不快感を与えてしまいます。
場合によっては、誤解を与えてしまうことだってあるでしょう。
文章の誤字脱字をなくすことで、ユーザーに丁寧かつ誠実な印象を与えられます。
目視で入念に確認するのはもちろん、効率的にやるなら、校正ツールを利用するのも一つの手。
たとえば、ビジネスでよく使われるMicrosoft社の『Word(ワード)』にも、文章校正機能が付いていますよ。
記事の後半で、おすすめの校正ツールを紹介するので、ぜひチェックしてみてください。
【実践ノウハウ】SEOライティングの手順
ここからは、私カワウソが当メディア「初心者のための会社ホームぺージ作り方講座」で実践しているSEOライティングのノウハウを紹介します。
当メディアのSEOライティングの手順は、以下のとおりです。
【1】キーワード選定
まず、対策キーワードを選定しましょう。
キーワード選定のコツは、「需要があるか」「自社の商品やサービスと関連があるか」を検討することです。
需要があるキーワードを選ぶ
需要があるキーワードかどうかは、「検索ボリューム(検索数)」を調べれば分かります。
検索ボリュームを調べるには、Google 広告の「キーワードプランナー」がおすすめです。
本来、『Google 広告』で配信するキーワードを選定するためのツールですが、SEOライティングでもよく利用されていますよ。
たとえば、検索ボリュームが1,000よりも、10,000のキーワードのほうが需要が高いです。
もちろん、検索ボリュームの高いキーワードを狙ったほうが多くのユーザーを集客できますが、その分競争が激しく、上位表示は難しいとされています。
一方、検索ボリュームが100以下のキーワードは需要が少なく、仮に上位表示ができたとしても、成果に見合わないおそれもあるので、選ぶ優先度は低いでしょう。
そのため、創業期のホームぺージであれば、検索ボリュームが100~1,000程度のキーワードから狙っていくのがおすすめです。
自社の商品やサービスと関連があるキーワードを選ぶ
あくまでも自社の商品やサービスと関連性のあるキーワードを選んでください。
いくら検索ボリュームが多いキーワードでも、自社の商品やサービスと関連性が低ければ、成果に結びつきません。
たとえば、弊社のサービス『エックスサーバー』は「レンタルサーバー」です。
レンタルサーバーが使用される用途は、主に「ホームぺージ(法人向け)」や「ブログ(個人向け)」なので、そのテーマにちなんだオウンドメディアを運営し、キーワードを選定していますよ。
カワウソ
当メディアの使命は、ホームページを作りたい方のサポート。
サポートした結果、弊社『エックスサーバー』のお客様が増えれば本望です。
【2】ターゲット設定
次に、ターゲットを設定します。
分かりやすく言うと、これから書く記事に対して、「どんな人に読んで欲しいのか」を考えることです。
万人受けするような記事を書いてしまうと、内容が抽象的になってしまい、ユーザーに価値を提供できない場合があります。
たとえば、当メディアでは「初めてホームぺージを作る人」をメインターゲットにしているものの、記事を書くときはさらに具体化していますよ。
以下の記事は、対策キーワードが「404 not found(404エラー)」です。
「初めてホームぺージを作る人」だけでなく、「ホームページ制作中に404エラーの画面がでた人」をターゲットとし、用語を解説するのに加えて、その状況に対する打開策を紹介していますよ。
つまり、ターゲットによって記事の内容が変わってくるので、あらかじめ設定しておくことが望ましいのです。
【3】ユーザーの悩みを抽出
ターゲットを設定したら、ユーザーの悩みを抽出しましょう。
分かりやすく言うと、そのキーワードを検索した理由です。
ここで重要なのは、ユーザー目線になること。
商品やサービスの提供者として伝えたい情報だけでなく、ユーザーが解決したいことに対するアンサーを用意できてこそ、初めて価値を提供できるのです。
たとえば、先ほどの例で言うと、「404 not found」と調べたユーザーは、以下のような悩みを抱えています。
- 404 not foundが何か知りたい
- 404エラーが発生した原因を知りたい
- 404エラーの解決策を知りたい
なお、これらユーザーの悩みは、さまざまな手段で抽出することが可能です。
- 筆者の経験
- サジェストワード
- 『Yahoo!知恵袋』や『教えて!goo』などのQ&Aサイト
- 競合記事
それぞれ簡単に解説します。
筆者の経験
まず、自分が実際に経験して悩んだことがないかを思い返してみましょう。
自分が悩んだことなら、ユーザーも同じ状況になっている可能性が高いからです。
また、前述のとおり、経験談はユーザーにとっても価値があるものなので、書かない手はありません。
サジェストワード
次に、サジェストワードからユーザーの悩みを発見できることもあります。
試しに、「404 not found」と調べてみます。
「解決方法」や「原因」といったどのユーザーにも共通するものもあれば、「自分だけ」や「解決 スマホ」など特定のニーズ(状況)に関するものもありますね。
『Yahoo!知恵袋』や『教えて!goo』などのQ&Aサイト
さらに実際のユーザーの声を集めるなら、『Yahoo!知恵袋』や『教えて!goo』などのQ&Aサイトがおすすめです。
ユーザーの悩みをより具体的に把握できます。
競合記事
そのほか、競合記事に書いてある内容(アンサー)から、逆引きしてユーザーの悩みを想定するのも一つの手でしょう。
競合記事からの逆引きは、あくまでも「不足がないか」の確認作業です。
それだけになってしまうと、コンテンツが「他社の焼き回し」になってしまうおそれがあります。
【4】ユーザーのゴール(未来像)を設定
ユーザーの悩みを抽出したら、ゴール(未来像)を設定してください。
分かりやすく言うと、「記事を読んだあとのユーザーが、どのような状態になっていればよいのか」を決めることです。
先ほどの例で言うと、「ホームページ制作中に404エラーの画面がでた人」は、以下の状態になっていればよいと考えられます。
悩み | ゴール |
404 not foundが何か知りたい | 404 not foundがエラーだと分かる (今後焦らなくて済む) |
404エラーが発生した原因を知りたい | 404エラーが発生した原因が分かる (今後の発生を抑えられる) |
404エラーの解決策を知りたい | 404エラーを解決できる (今後発生しても、自己解決できる) |
ただ、これはあくまでも、ユーザーが求める最低限の価値。
プラスアルファとして、ユーザーが「この記事を読んでよかった」と思えるような、付加価値を与えましょう。
たとえば、先ほどの記事では「オリジナルの404エラーぺージ」を作るメリットや設定方法も紹介していますよ。
「404 not found」はホームぺージ運営者だけでなく、ユーザーの画面にも表示されるエラーです。URLの入力やコピー&ペーストにミスがあると、表示されます。
画面に「404 not found」が表示されたら、自社のホームぺージから離脱してしまうユーザーもいるかもしれません。ホームページ運営者としては、なんとか離脱を防ぎたいところです。
「オリジナルの404エラーぺージ」を作れば、トップページはもちろん、ほかのぺージへのリンクを設置できるので、ユーザーの離脱を抑えられます。
つまり、当該記事のユーザーのゴールは、以下になります。
- 最低限のゴール
ホームページ制作中に発生した404エラーを解決できる - プラスアルファ
ユーザーをサポートするためのオリジナル404エラーぺージが作れる
詳しくは、以下の記事を読んでみてください。
【5】競合調査
SEOは、検索結果の上位表示を競い合うものです。
対策キーワードの検索結果に表示される上位の記事(ぺージ)は、調査しておきましょう。
この競合調査により、対策キーワードに対して、どのような情報が評価されているのかが分かります。
しかし、競合の記事をチェックするとなると、それ相応の時間がかかってしまいますよね。
また、競合の記事ばかり読んでいると、無意識に似たような表現を用いてしまうかもしれません。
そのため、競合調査では「見出し構成」だけを抽出しましょう。
見出し構成を抽出するときは、無料で使える「見出し(hタグ)抽出」がおすすめです。
URLを入力するだけで、記事の見出し構成を抽出できます。
▲出典:見出し(hタグ)抽出
さらに、CSVファイルもダウンロードできるので、『Google Sheets』や『Microsoft Excel』などの表計算ツールで、各競合記事の見出し構成を比較しやすいように、まとめることが可能です。
【6】記事構成案の作成
ここまで実践した内容をもとに、これから書く記事用の「記事構成案」を作成しましょう。
記事構成案はいわば、記事の設計図です。あらかじめ作っておくと、作業がはかどります。
というのも、いきなり記事を書いてしまうと、必要のない情報まで書いてしまったり、まとまりが悪くなってしまったりする場合があり、その修正に時間がかかってしまうのです。
なお、記事構成案を作成するときは、以下3つのポイントを意識してください。
- 基本の型に沿う
- 各見出しで伝えたいことを言語化しておく
- タイトルや見出しには対策キーワードを入れる
それぞれ簡潔に解説します。
基本の型に沿う
記事構成には、「基本の型」があります。
タイトル、リード文、本文、まとめといった流れで、構成するのが基本です。
リード文は、記事の導入部分にあたります。
リード文によって、「記事が読まれるかどうか決まる」と言っても過言ではありません。
以下の2つを意識して、リード文を作成しましょう。
- ユーザーの悩みを提示して「共感」を与える
- 記事を読むとどうなるのかを提示して「価値」を伝える
また、まとめには記事の「要約」と「CTA」を入れましょう。
Call To Actionの略称で、「行動喚起」と訳されます。
ユーザーが特定の行動をするように導く目的で設置される、テキストやボタンなどのまとまりのことです。
具体的には、商品やキャンペーンなどの自社が知ってほしい情報を届けます。
なお、記事構成案を作るときは、前述の『Google Sheets』や『Microsoft Excel』などの表計算ツールを使うのがおすすめです。
見出しレベル(h1〜h4)で背景色を変えたり、各セクションで伝えたいことをまとめたりするのに役立ちます。
各見出しで伝えたいことを言語化しておく
各見出しで伝えたいことは、この時点である程度、言語化しておきましょう。
おすすめは、「PREP(プレップ)法」です。
以下のように、結論から伝えることで、早く悩みを解決したいユーザーに興味を持ってもらえます。
- Point (結論)
- Reason (理由)
- Example(具体例)
- Point (再結論)
「なかなか結論が見えてこない」文章では、ユーザーが離脱してしまうかもしれません。
最後まで読んでもらえるとは、思わないようにしましょう。
タイトルや見出しには対策キーワードを入れる
タイトルはもちろん、h2などの主要な見出しには、「対策キーワード」を入れるのがおすすめです。
Googleは検索結果に表示するタイトルを自動で決定しており、タイトルや見出しの内容を評価しています(参考:Google 検索セントラル「Google 検索のタイトルリンクの作成方法」)。
キーワードを入れることが目的になってしまい、不自然な見出しを作らないようにしましょう。それはユーザーファーストとは言えません。
【7】記事執筆
記事構成案を作成したら、記事を書きましょう。
ここでは、PREP法に則るのはもちろん、「読みやすい文章を書く」ことを意識してください。
具体的には、以下のポイントです。
- 簡潔に書く
- 語尾を統一する
- 重複表現を避ける
- 難しい表現を用いない
- 同じ文末を繰り返さない
- 1文を40文字~60文字程度に収める
- 接続助詞「が」を「逆説」以外で使用しない
- ひらがな、漢字、カタカナのバランスを調整する
カワウソ
難しく感じる方は、一旦スルーしてください。文章を見直す「推敲(すいこう)」のときに、実施すればよいでしょう。
それぞれ簡単に解説します。
簡潔に書く
文章は簡潔に書きましょう。
無駄な装飾(形容詞や副詞)が多いと、文章が読みづらくなります。
同じ内容なら、短い方がよいです。
ユーザーが購入してくれない商品というのは、魅力を感じてもらえていないということになります。
ユーザーが購入してくれない商品は、魅力を与えられていません。
語尾を統一する
文章の語尾を統一しましょう。
「ですます調」と「である調」が混ざると、読みづらくなります。
文章の語尾は人格を表すものです。
人格が変わると、ユーザーに違和感を与えてしまいます。
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、「検索エンジン最適化」と訳されます。分かりやすく言うと、検索結果で自社のホームページが上位に表示されるように対策することだ。
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称で、「検索エンジン最適化」と訳されます。分かりやすく言うと、検索結果で自社のホームページが上位に表示されるように対策することです。
基本的には、親しみやすい文章が作れる「ですます調」がおすすめです。
一方、「である調」は少し高圧的な印象を与えてしまうおそれがあるので、注意してください。
重複表現を避ける
記事を書くときは、重複表現に気を付けましょう。
重複表現があると、ユーザーをもやもやさせ、ストレスを与えてしまいます。
一番最初に違和感を感じたのは、窓ガラスが割れていることに気付いたときです。
最初に違和感を覚えたのは、窓ガラスが割れていることに気付いたときです。
なお、正しい日本語を使うためにも、よくある重複表現のNG例には目を通しておくとよいです。
NGの例 | OKの例 |
まず最初に | 最初に |
まだ未解決 | 未解決 |
年内中に | 年内に |
従来から | 従来/前から |
あとで後悔する | 後悔する |
一番ベスト | 一番/ベスト |
加工を加える | 加工する |
返事を返す | 返事をする |
違和感を感じる | 違和感を覚える/ 違和感がある |
過半数を超える | 過半数に達する/ 過半数を占める |
難しい表現を用いない
記事を書くときは、難しい表現を用いないようにしましょう。
自分の常識を基準に文章を書いてしまうと、ユーザーが理解できないおそれがあるためです。
ユーザーの理解度に合わせることを意識してください。
ウォータープルーフの化粧品なら、汗をかきやすい夏場でも安心できます。
耐水性のある化粧品なら、汗をかきやすい夏場でも安心できます。
もしくは、専門用語を使用する場合は、補足説明を書いておくとよいです。
同じ文末を繰り返さない
文章の末尾に変化を与えましょう。
単調な文章だと、リズム感が悪くなってしまいます。
以下に文末表現のパターンを記載しておくので、うまく散りばめて使ってください。
- です
- ます
- ました
- でしょう
- してください
- かもしれません
- ですよね(ますよね)
また、たまにであれば「体言止め」を使うのも効果的。
文章に余韻を持たせたり、リズムを生み出したりできます。
広義のランディングページとは、「ユーザーが最初に訪れたページ」を指します。主に「アクセス解析」のときに用いられます。一方、狭義のランディングページとは、「自社の商品やサービスに対する情報をまとめた単体のページ」を指します。「LP(エルピー)」とも呼ばれ、主にWeb広告のリンク先に設定します。
広義のランディングページとは、「ユーザーが最初に訪れたページ」を指します。主に「アクセス解析」のときに用いられる言葉です。一方、狭義のランディングページとは、「自社の商品やサービスに対する情報をまとめた単体のページ」のこと。「LP(エルピー)」とも呼ばれ、Web広告のリンク先に設定する場合が多いです。
1文を40文字~60文字程度に収める
1文の長さは、40文字〜60文字程度に収めましょう。
1文が長過ぎると、読みにくい文章になってしまい、ユーザーにストレスを与えてしまいます。
無駄な言葉を省略するのはもちろん、1文で伝えたいことを一つに絞るとよいでしょう。
バナー広告とは、インターネット上のさまざまなWebページのPR枠に表示される広告のことで、媒体によって、正方形や長方形などさまざまなサイズがあります。
バナー広告とは、インターネット上のさまざまなWebページのPR枠に表示される広告です。媒体によって、正方形や長方形などさまざまなサイズがあります。
接続助詞「が」を「逆説」以外で使用しない
接続助詞「が」を「逆説」以外で使用しないようにしましょう。
「このあと反対の内容の話が始まるのかな……」と、ユーザーが予測するので、混乱を招いてしまうためです。
ホームぺージの作り方にはさまざまな種類がありますが、WordPressがおすすめです。
さまざまあるホームページの作り方のなかでも、WordPressがおすすめです。
ひらがな、漢字、カタカナのバランスを調整する
ひらがな、漢字、カタカナのバランスを調整しましょう。
バランスが悪いと、読みにくい文章になってしまいます。
黄金比率は、「ひらがな(7):漢字(2):カタカナ(1)」です。
午後三時から社内で会議をするので、事前に従業員に知らせてください。
午後3時から社内でミーティングをするので、あらかじめ従業員に知らせてください。
ただし、比率はあくまでも目安として考えてください。
比率に固執してしまうと、記事制作がはかどりません。
なお、「ひらがな書き」が適当な語句もあります。
一例を記載しておくので、参考にしてください。
ひらがな表記(通例) | 漢字表記 |
あらかじめ | 予め |
いかに | 如何に |
おおむね | 概ね |
しだいに | 次第に |
すぐに | 直ぐに |
すべて | 全て |
たびたび | 度々 |
ついに | 遂に |
なぜ | 何故 |
はたして | 果たして |
ほとんど | 殆ど |
まだ | 未だ |
まったく | 全く |
もっとも | 最も |
わずか | 僅か |
【8】画像作成
記事には、画像を挿入するのがおすすめです。
文章しかない記事は、ユーザーによっては難しく感じてしまうことがあります。
なかには、読むのを諦めてしまうユーザーもいるでしょう。
カワウソ
周りに、「新聞は嫌いだけど、雑誌は好き」「漫画は読むけど、小説は苦手」という人はいませんか? 文字数が多いと、それだけで敬遠してしまうのかもしれませんね。
画像があれば、ユーザーに興味を与えることができます。
また、文章だけでは伝えづらい内容については、図解(画像)を作成するとよいです。
とくに、ものごとの関係性を伝えるのに、図解は適していますよ。
たとえば、以下は「静的サイト」と「動的サイト」の違いを表した図解です。
画像を記事に挿入するときは、alt(代替テキスト)を設定しましょう。
画像がうまく表示されなかったときに、内容を示すテキストを表示することが可能です。
画像作成の基本に関しては、以下の記事を参考にしてください。
【9】推敲(文章表現を見直し、練り直すこと)
記事を公開する前に、文章表現を見直し、練り直しましょう。
これは一般的に「推敲(すいこう)」と呼ばれているものです。
推敲には、主に以下の4つの方法があります。
- 一晩寝かせる
- 印刷する
- 声に出す
- 他人の目を入れる
それぞれ簡単に解説します。
一晩寝かせる
自分で推敲するときは、最低でも記事を一晩寝かせてください。
記事を書いているときは、いわばハイテンションの状態です。
それでは、記事の良し悪しを正確に判断できません。
一晩寝かせれば、冷静になることで記事を客観視できます。
なお、理想は一晩ではなく、一週間です。
忘れたころに読み直すと、より記事を客観視できるでしょう。
印刷する
自分で推敲するときは、印刷するのも一つの手です。
多くの方はパソコンで記事を書くと思いますが、同じ環境で文章を読んでしまうと、書き手の意識からなかなか離れられません。
印刷すれば、読み手の意識にスイッチ(切り替え)できます。
もし、印刷が難しい場合は、パソコンではなくスマホに切り替えてみてください。
異なるデバイスで確認することにより、似たような効果が得られます。
声に出す
自分で推敲するときは、声に出すのがおすすめです。
目で文章を確認していくと、脳がサボってしまうことがあります。
気付かぬうちに、読み飛ばしてしまっていることだってあるかもしれません。
声に出せば、読み飛ばしを防げます。
なお、声に出すときは、「違和感なく話せるか」を意識してみてください。
話しづらい部分は、改善の余地があります。
さらには、自分の声を録音して聞くと効果的。
より客観的な判断を下せるでしょう。
他人の目を入れる
可能であれば、他の人に推敲を依頼してください。
自分だと、どうしても先入観を持ってしまっています。
改善すべき点も見つけづらいでしょう。
他人だと、先入観を持っていません。
実際に記事を読むユーザーは他人。
忌憚のない意見を集めてみましょう。
なお、依頼するのは仕事仲間はもちろん、家族や友人でも構いません。
できることなら、ターゲットユーザーと近い人物が理想的です。
【10】記事の公開
記事が完成したら、公開します。
公開した記事にミスがないかを確認しましょう。
たとえば、文字の装飾(太字やラインマーカーなど)が設定できていなかったり、画像が表示されていなかったりするかもしれません。
ユーザー(読み手)の立場になって、違和感がないかを確認してください。
【11】アクセス解析など改善施策の立案と実行
SEOライティングでは、公開した記事の検索順位を追っていくことが重要です。
もし、数ヶ月経っていても、検索順位で上位表示できていなければ、内容の見直しを検討しましょう。
公開した記事の検索順位を取得するには、無料の「Google サーチコンソール」がおすすめです。
また、検索順位で上位表示できていた場合、一定数のユーザーが記事を読んでいるはずです。
記事を読んだユーザーの「属性」や「行動」を分析すれば、内容を見直すときの参考になります。
とくに、自社の商品やサービスを紹介している場合は、ユーザーが紹介ページに遷移しているかどうかも確認してください。
ユーザーの属性や行動を分析するには、無料の「Google アナリティクス」がおすすめです。
そのほか、『Microsoft Clarity』を使えば、記事を読んでいるユーザーの行動をヒートマップで視覚的に分析できます。
さらに、ユーザーの実際の画面をレコーディングできる機能もある優れものです。
公開した記事を改善していき、よりユーザーにとって有益な情報を提供できるようにしましょう。
SEOライティングにおすすめのツール
最後に、すでに紹介しているものも含め、SEOライティングにおすすめのツールをまとめておきます。
ツール | 主な用途 | 費用 |
WordPress | 記事の投稿 (オウンドメディアの運営) |
無料(※1) |
Google 広告の キーワードプランナー |
キーワード発掘、 検索ボリューム調査 |
無料 |
ラッコキーワード | サジェストキーワードや 関連キーワードの発掘 |
無料 |
Ahrefs (エイチレフス) |
競合のキーワード調査、 検索順位の計測 |
有料 |
見出し(hタグ)抽出 | 競合の見出し構成の調査 | 無料 |
Google Sheets (スプレッドシート) |
競合の見出し構成の比較、 自社の記事構成案の作成 |
無料 |
Google Docs (ドキュメント) |
記事の執筆(原稿の作成) | 無料 |
Canva | 画像作成 | 無料 |
Screenpresso | 画面キャプチャの編集 | 無料 |
文賢 | 文章の校正 | 有料 |
Google サーチコンソール | 掲載順位の監視、管理、改善 | 無料 |
Google アナリティクス | 訪問ユーザーの属性や行動の分析 | 無料 |
Microsoft Clarity | 記事を読んだユーザーの注目点、 離脱した場所、クリック箇所の分析 |
無料 |
※1 別途サーバー代(月額1,000円程度)がかかります。
ツールのなかには、当メディアでも紹介しているものもあるので、ぜひ以下の記事を参考にしてください。
まとめ
この記事では、SEOライティングの基礎や手順を解説しました。
- SEOライティングの本質は、「ユーザーにとって有益な情報」を書くこと
- Googleは、ユーザーにとって有益な情報が書いてあるぺージを評価する
- Googleが用意した「コンテンツを自己評価するための質問集」に目を通す
- 記事を読み終えたユーザーの「未来像(どうなってほしいのか)」を考える
- 読みやすい文章を書くのはもちろん、推敲して記事のクオリティを上げる
SEOでは、検索エンジンを第一に考えたコンテンツを作成してはいけません。
ユーザーを第一に考えたコンテンツを作成することが重要です。
それでは、素敵な記事の完成を願っております。
以上、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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